もぐもぐと独逸

ならでは食と独逸物語。

ほのかな苦みの魔力。ビールで煮こんだ大人味の肉どんぶりをリピートしたい。

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ほんのりと舌に残るビールの味が癖になる、ひょっとしたら不思議味の、ビール煮込みの肉どんぶり。おうち飲み会で余ったビールで簡単に作れる便利なメニューで、だんな氏のオリジナル、わが家の定番メニューである。

 

もともとのヒントは、ビールで煮込んだグラーシュだった。

 

グラーシュというのは、ハンガリー起源の牛肉のスープで、ドイツのレストランでは濃厚なシチューとして出てくるし、グラーシュズッペと呼ばれているよりさらりとしたスープもある。シチューでもスープでも、とにかくこれが好きで、以前、ビール工房に入ったときに注文したら、ビールで煮込んだグラーシュが出てきたのだ。ほんのりとした苦みが気持ちが良くて、珍しくて、今でも印象に残っている。大人向けの、今までとは違った楽しみ方だなあ、おうちごはんにしたいかというとそうでもないなあ。やっぱりワインで煮込んだグラーシュのほうが美味しいや。初めて食べたときにはそんなふうに感じたのだった。ところが、ビールで煮こんだグラーシュには魔力があって、あとになって、じわじわと食べたくなってくるのである。

 

これを、たとえばどんぶり飯にしてしまうとどうなるだろう。肉はスーパーで毎日出ている合いびき肉にしてしまって、たっぷりの野菜とキノコと一緒にビールで煮こんだらどんな味になるだろう。煮こんだものをお米と一緒に食べてしまえば…! だんな氏が、そんなふうに考えついて作ったのが、ビール煮込みの肉どんぶりである。たぶん。

 

作り方は簡単。用意するものは、

  • ミンチ500g
  • 玉ねぎ中1個
  • マッシュルーム ドイツサイズ大(日本のマッシュルーム6個分ほど)
  • オリーブオイル小さじ1
  • すりおろした生姜 適量
  • 醤油大さじ0.5
  • ごま油適量
  • 蜂蜜小さじ1

 

まず、玉ねぎをみじん切りする。つぎにマッシュルームを一口大に切って、深めのフライパンにオリーブオイル入れて炒める。玉ねぎとマッシュルームがしんなりとして来たら、ミンチと生姜を加えて、生姜をミンチに混ぜ込むようにしながら炒める。(ドイツってお肉に臭みがあるので、生姜で臭みを取る) ビールを150㎖入れて、蜂蜜を加えて、アルコールが飛ぶまで煮こむ。香りづけに醤油、ごま油数滴を加えて味を調えたら、完成。写真では茹でたいんげんを輪切りにして乗せているけれど、ネギでも美味しい。

 

赤ワインで牛肉を煮こんで食べるとご馳走を食べている気分になるけど、ビールで合いびき肉を煮こむと、日本の屋台で食べているような気分になってくる。この苦みは、酸いも甘いも嚙み分けた大人にはちょうど良いかもしれない。苦みが恋しくなるのは、何かしらキツイなと思うことがあったときが多いけれど、アルコールでがぶりと飲みたくなるほどではない。そんな「ふつうの日」には、アルコールを飛ばして、ほんのりとビールの残り香と苦みを楽しむのもオツかもしれない。