今週のお題「大人になったなと感じるとき」 このピザで一番華やかなのは、苺じゃないだろうか。まるでリップグロスみたいに艶があってとても綺麗。 以前にいた街の自宅近くのカフェレストランは、夜遅くまで営業していた。子どもを寝かしつけたあと、一人に…
そのひと、絶対味覚を持っているとは一言もいわない。けれど助けられるときがある。 スペイン料理店でパンを食べた時に出てくた、この乳白色のマヨネーズディップ。パンにつけて口に放りこむと、マヨネーズとはまるで違う味がする。「まるで違う」というのは…
とある街の朝の市場で見つけた、日本ではほとんど幻のような真っ青なチーズ。 一目見た時になぜか飛行石*1を思い浮かべたので飛行石のような青いチーズって言ってみたけれど、あれはもっと深い青なので、飛行石と言うよりサファイアかトルコ石か。いずれにし…
コインランドリーに戻ったときには、夕日がだいぶん傾いていた。この時間になるとさすがに肌寒い。半袖のナツさんも見るからに寒そうだったが、ご本人はいたって平気らしかった。 6番機の洗濯物を、手早く引き出していく。 ぼたぼたっと水が音を立ててしたた…
やり場のない怒りに満ちた日は突然やってくるものだ。でも相手が機械であればどうにもならない。 その連続事件は新婚の秋に起きた。そのころ我が家には洗濯機がなかった。歩いて15分ほどかかる近所のコインランドリーに、通っていたのである。 私たち夫婦は…
ほんのりと舌に残るビールの味が癖になる、ひょっとしたら不思議味の、ビール煮込みの肉どんぶり。おうち飲み会で余ったビールで簡単に作れる便利なメニューで、夫氏のオリジナル。我が家の定番メニューだ。 もともとのヒントは、ビールで煮込んだグラーシュ…
この一生で、林檎をキロ買いすることなんてないと決めつけていたのだけど、人生、何が起こるかわからない。ドイツに来ると林檎はとても身近で、スーパーで大量に袋売りしていたりするのだ。1キロなんてうっかり買ってしまうと、毎日のごはんで食べないかぎり…
お正月に、日本に帰れなかった無念をぶつけるように、夫氏とふたりでいちから作ったおせち。 ドイツのスーパーで売っているさつまいもはなんとオレンジ色! なので、栗きんとんの金団はオレンジ色になってデンとしていたし(くちなしの実はない)、伊達巻き…
ぺたんこオープンオムレツは忙しい人の味方 余っている野菜を刻んで、炒めて、ミルクを入れた溶き卵を流し入れて、粉チーズをふりかけ焼いたらおしまい! の簡単レシピ。何が良いって、基本、具材がなんでもありなところと、形を整える手間がないところ。と…
プファンクーヘンというドイツ風厚焼きクレープ 昨年の春先に、デュッセルドルフ市内のカフェで、黄金に輝く林檎の厚焼きクレープを食べた。しっとりとした生地に埋めこまれた林檎の薄切りは甘すぎずべたつきもなく、全体に優しく焼いてあった。シナモンがた…
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ある時、TASTY JAPANさんのYouTube動画に鮭フレークとトマトの炊きこみご飯が載っていて、夫氏が「これ、いいな」と色めき立った。 すぐに作ってみようという話になったけれど、ドイツでは鮭フレークが手に入りにくい。(アジアンマーケットになら売っている…
薄くてパリッと香ばしく、サクッと軽く、ビールによく合う、ビールでなくてもよく合うフラムクーヘンは、ドイツでファンが多い薄いピザ。 この薄さ。窯で焼いたときにできる香ばしく焦げたふくらみがパリパリ感を作っている。 生地の上にふわっとかかってい…
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よく行く店に、南イタリアの料理を出すイタリアンレストランがある。 シチリアのメニューを出しているエスプレッソバー兼トラットリアで、カプチーノが抜群においしく、贔屓にする人たちも多い。 コーヒーのほかにワインや食事、デザートや茶菓子もあって、…
ドイツにもモーニングがある。パンやチーズや卵が大きなお皿に盛られていて、見た目にお洒落だなあといつも見惚れてしまう。 ドイツに来て間もない頃、わざわざ地下鉄に乗って、とあるカフェによく朝食を食べに行った。この朝ごはんは、バスケットいっぱいに…
黄緑のお菓子を食べませんか、と言われたら勝手に蛍光色の黄緑を思い出して「そんな光っているものいりません!」なんて言いそうになった記憶があるけれど、ピスタチオとか和菓子の緑になると話は変わる。これほど美しい緑の甘味はない。 抹茶アイス。美しく…
以前、夏の休暇にポルトガルに旅したときに、二枚貝のワイン蒸しを食べたのだけど、今でも忘れられないほど衝撃的に豊かな味だった。海の味が凝縮されているだけじゃない。なんとも言えない酸味と清涼感があるのだ。 酸味を引き出していたのはレモン、清涼感…
HOME サイトのホーム。 ABOUT サイトについてのご説明。 食べる ドイツでしか食べられないもの。関西でしか食べられないもの。食にまつわる話。 りつ@ドイツ 暮らしのいろいろ物語。フィクション。(この独逸物語に出てくる登場人物、組織などは実際のそれら…
砂糖なしの生クリームほど心躍らせるものはない。この魅惑的カタマリが、苺と檸檬のスムージーに純白のブライダルドレスのごとくふわりと浮かぶ姿は、三十路までに結婚しろだの、年増には価値がないだのとのたまう日本の社会的不文律に苛立っていた頃の私で…